社会福祉法人 名古屋厚生会

第一保育園の一日

令和6年度 春

0歳児
ひよこ

1歳児
あか

2歳児
もも

3歳児
あお

4歳児

5歳児
みどり

0歳児「ひよこ組」編

保育園では〝楽しい食事〝を一番に考え、ゆったりとした雰囲気の中で自分が食べたいものを自分で食べる嬉しさや喜びを感じられることを大切にしています。オレンジを「なんだろう?」とじっと見ているお友達。「食べてみる?」と勧めてもらい口に入れてみると、少し顔をしかめました。「オレンジの味はどう?」味を確かめて「おいしい!」と思ったようでにっこり。別のお友達は手づかみで意欲的に食べ、あっという間にお皿が空っぽ。「あれ?」とお皿をひっくり返したり重ねたりして「ごちそうさま」の合図かな。保育者が終わりにするのではなく、「おいしかったね」「もうお片付けしてもいいかな」と声をかけながら、子どもの気持ちに寄り添います。「明日もいっぱい食べようね」と、温かいおしぼりで優しく顔と手を拭いて一緒に「ごちそうさま」をしました。一人一人の食べるペースに合わせながら声をかけたり援助したりしていこうと思います。

 天気の良い日は積極的にお外で過ごすようにしています。お部屋と園庭をつなげ、マットを敷いてピクニック気分を味わっているひよこさん。自分の好きなタイミングでハイハイしながらお外に出てきます。不思議そうな表情で上を見上げる子、揺れる木々のはっぱをじーっと見つめる子、フェンス越しに通る車を目で追っている子、様々な姿が見られます。「ブーブーだね」「バイバーイ」「あ!今度はゴミ収集車が来るよ!」と子どもと一緒に楽しみながら、興味を示している気持ちに寄り添います。「なんだろう?」「たのしそう」「いってみようかな」という小さな好奇心に共感し、子どもたちが少しずつ行動範囲を広げ成長していくを見守っていきたいと思っています。

1歳児「あか組」編

 子どもの発達や興味に合わせマットや跳び箱を組み合わせたアスレチック遊びや、コンビカーに乗ってドライブがお気に入りです。植物や虫の観察も外せない遊びです。それぞれ子ども達が好きな遊びを選べるように小園庭を整えることで、が好きな遊びを満足いくまで楽しんでいます。新しい環境にも少しずつ慣れ、一緒に過ごす友達の存在にも気付きはじめ、同じ玩具で遊びたい、近くにいたいなどといった関わりも見られるようになってきました。これからも子ども達が安心して遊びを楽しめる環境を作っていきます。

 保育士がエプロンを付け食事の準備をはじめると、「ごはんのじかんかな?」「おなかすいたなぁ~」と思った子から集まってきて、手を洗い食事の準備をはじめます。準備ができた子から「いただきます」と笑顔で食べ始めます。手掴みで豪快に口に運んだり、指先でつまんで食べたり、スプーンですくって食べたりとそれぞれ食べることを楽しんでいます。時には「お手伝いしてもいいかな?」と確認しながら、あと少しになった食事を集めるのを手伝っています。一人一人が食べたいと思ったタイミングで安心して楽しく食事を進められるようにしています。

2歳児「もも組」編

 あか組の時には、朝の準備は保育士でしたが、進級した喜びから「じぶんでやりたい」と言う子どもたち。それでは、まずはマークから「○○ちゃんは○○だよ」とマークを覚えつつ、準備や片付けをする場所を知らせ一緒に準備です。すると、「ここ?」と保育士と確認しながら、お手伝い気分でお支度を楽しむ姿が見られ、一週間が過ぎた頃には、もうほとんど覚え、登園したら準備に向かって一直線です。

 タオルを洗濯ばさみで挟むのは少し難しく、「できない~」という表情の時には、「むずかしいね」と思う通りにならない気持ちに共感し、時には、さりげなく手助けをしたりして“できたね”と喜び合います。一か月が過ぎ、すっかりもも組の生活に慣れた子どもたちです。

 戸外遊びが大好きな子どもたち。運動器具を使った体を動かす遊びが楽しめるようになってきました。平均台や跳び箱、マットを組み合わせて山をつくり、サーキットのようにすると早速集まってきます。最初は保育士の手を握り、おそるおそる進んでいましたが、少しずつ感覚を覚え、手を離して自分で挑戦する姿も見られるようになってきました。

 また、頑張ろうとしている友達に手を差しのべる優しい姿もありました。遊びを通して、失敗しても何度もチャレンジすることで “できた!!”が増え、自信がつき、さらに意欲が高まります。これからもチャレンジ心をくすぐる遊び環境を作り、達成感を多く感じられる援助していきたいと思います。

3歳児「あお組」編

 雨の日「ホールに行って遊ぼうか?」と伝えると「いくーーっ!」と大喜びの子ども達。遊んでいたおもちゃをあっという間に片付けて準備オッケー!4階までの道のりも足取り軽く進みます。ホールには跳び箱や平均台、トランポリン、鉄棒など体を使って楽しむものがたくさんあります。跳び箱と平均台を組み合わせ、緩やかな傾斜の一本橋を作ってみました。「やりたーい!!」と意欲的なあお組さん。ゆっくりゆっくり慎重に足を運び、スリルを味わっているようです。渡りきったら先生の手を借りて思いっきりジャンプ!!とってもいい笑顔です。「もういっかい!!」と何度も挑戦していました。トランポリンでは友達と顔を見合わせながらポンポンと同じリズムで弾み、その面白さに笑顔があふれています。「わたしがさき!」と抜かしてしまうこともありましたが、それもやる気の表れと受け止めて見守っています。最近は少しずつ順番に並び、交代する姿も見られるようになってきました。

 春のさわやかな風の中、戸外に出て元気に遊んでいます。乗り物が大好きな子はすぐに三輪車に乗り込み「よーいどん!」さっそくレースの開始です。砂場では「ごはんできたよ」「たべてー」とコックさんになりきっている子どもたちがいます。「はいどうぞ」「おおもりでーす」と会話が弾みとても楽しそうです。雨上がりの園庭に水たまりがあると、そこは子どもたちにとっての遊び場に変身。スコップですくってバケツに水を入れようとする子、砂のどろどろした感触を楽しむ子、泥で形が作りにくいのですが頑張って丸めてたくさんのハンバーグを作っている子もいます。プランターの下には大好きなダンゴムシが!「おー いたいた」「4ひきもいた」と動きを観察して楽しんでいます。今後も様々な遊びや発見を楽しんでいきたいです。

4歳児「き組」編

 外に出るなり「きょうはなにしてあそぼうかなー」と好きな遊びを見つけに行く子どもたち。すべり台の下に行くと、昨日降った雨でできた水たまりを発見! 友達と「ここであそぼう!」とおもちゃを持ってきて気持ちよさそうに遊んでいました。ダンゴムシ博士たちは「きょうは、どこにいるかな~」と捜索開始! プランターをずらし住み家を探しあてると、「ダンゴムシみーつけた」と大喜び。「みせてみせて~」とほかの友達たちも集まってきました。きれいに咲いているツツジのそばでは「せんせい、これひろったの」と落ちていた花びらを見せてくれる子がいました。「これでジュースできるかな~?」と提案してみると 「うーん...みずをいれてみる!」と混ぜていると水に色がついていく様子に興味津々。「ジュースになった~」「もっといれてみる?」と遊びがどんどん広がっていきました。子どもの気づきや発見を大切に豊かな想像力を育んでいます。

 食育活動の一貫として夏野菜の栽培を始めました。みんなで話し合って決まった育てる野菜は、きゅうり、トマト、ピーマン、なす、スイカ、さつまいも、さやえんどうです。実際に野菜の苗を見て「このはっぱ、おおきいね!」「これはほそいね」など大きさや形の違いに気づいて友達と話している子もいました。

 野菜の水やりは、毎日やりたい子が進んでやっています。「おおきくなーれ!」の気持ちが伝わり、少しずつ生長する野菜に関心を持つ子が多くなり、登降園時に保護者の方も一緒に観察してくださり嬉しい限りです。野菜の観察だけでなく、絵を描いて記録したり、話し合ったりして楽しむ姿も見られます。収穫まではまだまだですが、夏野菜の生長を楽しみに期待し、育てる喜びを感じられるようにしています。

5歳児「みどり組」編

昨年のみどり組が取り組んでいたバケツ稲を見て「せんせい、これなぁに?」と気になっていた子ども達。「みどりさんになったからやりたい!」と、今年もチャレンジすることに決まりました。まず、お米になるまでのエプロンシアターを見て、どんな過程を経てお米になるのかを学びました。その後は、お米やおにぎりがついている本を見つけては保育士の所に持ってきて、「おおきくなったらこうなるの?」「おにぎりつくれるかな~」と期待する姿が見られるようになりました。そしていよいよバケツ稲プロジェクトがスタート!種もみを手にとり、「これがおこめになるんだね~」と言いながら大事そうに水につける子どもたち。毎日、「せんせい、みずかえしなきゃ~!」「まだやってなーい」と言いながら、当番の子は責任をもって水かえをしていました。まだ始まったばかりですがいろいろな体験をし、子どもたちの気づきに共感しながら一緒に取り組んで行きたいと思います。

 みどり組保育室のそばには、お菓子の箱、トイレットペーパーの芯、古紙などの廃材置き場があります。製作が大好きな子どもたちにとってそこは宝の山。どんな材料があるか手に取って、頭の中で作るものをイメージしています。友達と一緒に見つけたものを使って遊ぶ中で「こうしたらもっとかわいくなりそうだよ!」「これをくみあわせたら○○にへんしんするんじゃない?」とアイディアもどんどん浮かんでくるようです。自分の思っていることを言葉で伝え、友達同士でイメージを共有していきます。作るためには「がようしをはる?えのぐでぬる?」「のりではくっつかないよ」「それならりょうめんてーぷがいいかな?」と、必要な材料を用意したり失敗から新たな方法を考えて工夫しています。一人の子が作り始めた物を周りにいる子が見て『楽しそう!やってみたい!』という気持ちが連鎖し、気がついたらみんなのアイディアが満載の素敵な作品になりました。友達と一緒に作ることで、困った時は一緒に考えることができたり、完成した時の達成感や嬉しさも倍になり、次の創作意欲へと繋がっていきます。