社会福祉法人 名古屋厚生会

第一保育園の一日

令和2年度 秋

0歳児
ひよこ

1歳児
あか

2歳児
もも

3歳児
あお

4歳児

5歳児
みどり

0歳児「ひよこ組」編

 毎月、食育の日には身近にある食材を見たり触れたりしています。じゃが芋をお部屋にもってくると好奇心旺盛な子たちが集まってきて手に取りました。少し遠くから何してるのかなと様子を見ているお友達には「じゃが芋だよ」と呼びかけると、ゆっくり近づいて慎重にまずは触らず「なんだろう」と興味津々の面持ちでじっとのぞき込んでいました。赤ちゃんとじゃが芋の遭遇です。

 小さい子ども達はベビ-カ-に乗って園庭をお散歩。プランタ-の菜の花の葉っぱを見つけて指さしして「あーあ-」と教えてくれます。「葉っぱだね。菜の花だよ。大きいね」と子どもの見つけた物を言葉にして返します。他の子たちも、その声に「なになに?」とのぞき込んでくれます。小園庭では木の葉を手に乗せてもらって不思議そうにギュっと握ってみたり、開いてみたり、カサコソっと触れる音に興味津々です。子どもが五感で感じている場面を大切にし、保育士も共感することで、みんな笑顔いっぱいです。

 いろいろな遊びにも興味が出てきて手押し車がみんな大好き。トコトコと歩き始めた子が友達を乗せてくれています。まだまだ歩行が確立されず思うように押すことができなかった子ども達でしたが最近ではどの子もコツを覚え友達を乗せて移動することもできるようになってきました。≪車にまたいで乗る≫≪お友達が落ちないようにする≫≪方向転換をする≫など難しい事がいっぱいですが、そこは保育士がさりげなく手助けをして「やれた!」と感じられるようにしています。色々な経験の中で友達の存在を感じ、人として大切なことが育っていきます。

1歳児「あか組」編

 今までは保育士にむいてもらっていたみかんの皮も“じぶんで”と真剣そのもの。みかんの皮むきも遊びの一つになっています。石鹸を使って手洗いをすること、自分の物が分かるようになり出し入れができること、着替えや靴や靴下をはくことなど何でもチャレンジです。やりたいのに出来ないと怒ってかんしゃくを起こすこともあります。そんなときは「ここから入れてごらん」「自分でやりたかったのね」「今はお手伝いしてほしくないのね」などその時その時の子どもの気持ちを受け止めています。難しいところ、例えば後ろからズボンを少し引っ張ってあげるなど、さりげなく手伝っています。出来た時には「できたね」「うれしいね」と共に喜び合っています。これからも自分でやってみたいという気持ちに寄り添っていきたいと思います。 

 登る、降りる、くぐる、跳ぶ、投げるなど全身を上手に使えるようになってきました。今のお気に入りは、山登りと玉入れ、かけっこです。 
 マットの山登り、ずるずると滑りそうになるのを落ちるもんかと両手、両足にぐっと力を入れて登っていきます。山に登ると立ち上がってからジャンプ!両足着地ができるようになってきました。玉入れは、パンダさんに食べさせたい一心で精一杯背伸びしています。かけっこでは保育士の待つゴールまでまっすぐ走ることができるようになりました。遊びの環境を工夫することで、子どもの期待が高まり、楽しく遊ぶ中で更に運動能力が身についていきます。

2歳児「もも組」編

 ももぐみさんみんなで運動会ごっこ。みどりぐみさんが鼓隊で使っていたフラッグを見て「旗やりたい!」と言ったのがきっかけで旗を作ることになりました。「どんな色の旗にしようか?」と聞いてみると「きいろ!」「あお!」「ペンもってきたよ」「おえかきする!」と会話が盛り上がりました。思い思いに作り始め、素敵な旗が完成!さあ、ももぐみの運動会ごっこの日。平均台や跳び箱に挑戦する友達に向かって「がんばれーがんばれー」と旗を振りながら、元気な声で応援です。そして出番が来ると、少し緊張しながらもみんなの声援に励まされ一生懸命頑張りました。「いっぱい走ったね」「応援楽しいね」と運動会ごっこを満喫していました。

 子どもたちに大人気の「いろいろバス」。「せんせい読んで」とよく持ってきてくれます。「ぼくもバス乗ったよ」「バスだいすき!」「バス作ってみようか」という会話で盛り上がり、早速バス作りに取りかかりました。設計図は絵本。「どの色のバスにしようか」バスの色が決まり、筆で絵の具を塗っていきます。「たのしい~♪」「ペンキやさんみたい」「まだここぬってないよ」とここでも会話が弾みます。「黄色バスには星をはろう」「黒いバスも作りたい!」と子どもたちのイメージがどんどん広がっていきます。できたバスに乗って「いってきまーす」と仲良くお出かけ。少しずつ、ハサミやのりが使えるようになってきて、イメージしたものを作る楽しさを味わっているももぐみさんです。

3歳児「あお組」編

 子ども達のいま興味・関心があることに合わせて、いろいろな素材や廃材、道具を使って製作を楽しんでいます。ジュース作りでは、ペットボトルのキャップに絵の具をこっそり付け仕掛けをしておいたのでペットボトルに水を入れ、シャカシャカ振ると・・・「わぁ~ いろがかわった!!」「いちごだ!」「わたしのはぶどうだよ」「ふしぎ~」と、大盛り上がりでした。、美味しそうなジュースが出来上がると、ジュース作りからジュース屋さんごっこに発展し、お店やさんとお客さんにわかれてごっこ遊びも楽しみました。 
「好きなフルーツはなにかな?」の話題から「ぶどうつくりたい!」とリクエストが。おだんご作りのように紙を丸めてぶどうの粒を作り、ボンドで貼っておいしそうなぶどうが完成!!自分で工夫して作ったぶどうでぶどう狩りごっこを楽しみました。味覚の秋!!・創作の秋!! 今度は遠足ごっこを予定しています。牛乳パックを使った自作のカバンを持って出かけるのが楽しみです。 

 みんな大好きな「紅蓮華」の曲に合わせてポンポンを持ってお遊戯!最初は踊ることより歌をうたうことに一生懸命でしたが、振り付けを覚えるごとに意欲的になり、みんなとっても楽しそう。お部屋でも「せんせい、鬼滅 かけて!」と言って、何度もリクエストがありはりきっている子どもたちです。かけっこでは、「一番がいい」と、負けると泣けてしまう子もいましたが、取り組みを重ねるうち、笑顔で走れるようになりました。一生懸命走る姿はキラキラ輝いて見えます。表現する楽しさを経験し、大きな成長につながったと思います。

4歳児「き組」編

 この夏、園庭で大切に育てていたひまわりや夏野菜が生長し、ひまわりが顔を出し、野菜が実りました。 
 登園すると子ども達が「ひまわりが咲いてたよ」「野菜がなってた」と嬉しそうに教えてくれます。ひまわりや野菜を観察に行くと、「ぼくたちより大きいね」「きゅうりざらざらしている」と驚きや様々な発見をすることができました。 
 夏が終わりを迎えると、ひまわりがしおれていき、子ども達は大騒ぎ!「元気がない!」「水がないからかな?」と毎日心配していました。そしてついに枯れてしまい、子ども達は少し悲しそうな表情に……。でも絵本や図鑑を見て、種があることを知ると、捜索開始!です。「ひまわりの頭のところにあったよ」とたくさんの種を取ることができ、嬉しそうでした。また来年の夏、ひまわりに会えるのを楽しみにしている子ども達です。 

 「ダンボールで、本当に乗れる車を作りたい!」の声に大きな段ボール箱を用意しました。「やったー!」と早速話し合いです。組み立て方や、タイヤやライト、色など相談しています。「ダンボールでタイヤをつくる!」「かみコップでライトになるよ」と今までたくさん使ってきた素材や材料を活用するアイディアが色々出てきてワクワクします。作業中は、保育士も少々手伝いに入りつつ、「こっちぬるから、あっちをぬってね!」と友達同士で分担しながら進め、どんどん完成に近づいていきました。完成すると大喜び!仲良く順番にドライブをして楽しんでいます。今やりたい遊びを実現でき、大満足の子ども達でした。 

 走る・投げる・跳ぶ・わたるなど体を動かすことを意識した運動用具や遊び、広い場所を用意すると、何度も「やりたい」「もう1回」のリクエストでした。その中でも“かけっこや玉入れは大人気!「どうしたら速く走れるかな?」「どうしたらカゴの中にはいるかな」と話し合い、上手な子を見ながら、繰り返し挑戦しました。最後まで諦めないで足や手を動かして走り切る満足感を味わい、かごの中に入った瞬間、友達と顔を見合って喜びを共有し、更に意欲が高まりました。これからもチャレンジする気持ちを大切にしながら、“運動大好き”を感じられる遊びをしていきたいと思います。

5歳児「みどり組」編

 今年は、夏まつりが新型コロナウイルスの影響で中止になりました。「え~、やりたかった…」ととても残念そう。そこで、みんなで話し合いです。「じゃあ、自分たちで作ろう」とみどり組でお祭りごっこをすることになりました。お祭りと言えば?「りんご飴」「金魚すくい」「チョコバナナ」「たこ焼き」「輪投げ」「かき氷」「お面」「ジュース」と夜店の名前が次々出てきます。こんなにたくさん作れるかなと密かに心配しましたが、「何を使って作る?」と自分達で材料から選び、「金魚すくいの魚は、水の中に入れたいから、濡れても大丈夫な牛乳パックで作ろう!」「たこ焼きは絵の具でソースを塗ろう!」と友達と相談しながら工夫して作っていました。品物ができ始めると、「買い物をするには、お金が必要だよね!」と気付き、自分の財布やお金も作りました。
 迎えたお祭りごっこの日は、お店屋さんとお客さんのグループに分かれて途中で交代しあいました。「いらっしゃいませー!!」と大きな声でお客さんを出迎え、「1つ200円です。どれにしますか?」とどの子も活き活きとした表情でやり取りをしていました。友達と一緒に工夫しながら進めていく姿が頼もしく、自分で考え友達と協力しながら取り組む力が育ってきていることを感じます。

 4月より始まった専門の講師による習字教室。8月までは、硬筆での取り組みで、鉛筆の持ち方・正しい姿勢・文字の形や書き順・とめ・はね・はらいについて教えていただきました。間違っているところは丁寧に教えてもらい、上手に書けたところは丸を沢山付けてもらい、「今日は丸が沢山ある!」と文字に興味関心を持つだけでなく、自信もつきました。そして9月からは毛筆です。初めは、習字紙の裏表・筆の持ち方・硯や文鎮の扱い方など基礎をしっかり教えてもらいました。そして、まずは縦線・横線・はらいを習いました。講師に一人一人丁寧に手を添えてもらい一緒に書くことで、硬筆とは違い肘をつかずに書く、紙にどのように筆を置くのかなど覚えます。初めは不安そうにしていた子も「上手だね」「きれいに書けているよ」と言葉も添えてもらうことで、取り組んでいる時の表情や姿勢も自信に満ち溢れている様子に変わってきました。今は、「し」や「つ」など一筆で書ける文字に挑戦しています。普段はよく喋り・よく笑い・よく遊んでいる子ども達も、習字教室の45分間は集中して取り組んでおり、すっかり勉強モードです。毎週火曜日の習字教室を楽しみにしています。